ポール・フェイグ監督作「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」("Bridesmaids" : 2011)[DVD]

挫折続きの女が、親友の結婚式でメイド・オブ・オナーを務める事になり、ダメっぷりを発揮しながらも奮闘する様を描くロマンチック・コメディ作品。

30後半で未婚のアニーは、仕事も恋愛も挫折続きのダメ女。恋人とケーキ店を営んでいたが、不振で畳む事になり、アニーは全財産を失い、更に恋人も離れていった。母親のツテで、宝石店の店員として働くも、接客態度が悪く、店長には不評。夜は、イケてる金持ち男の都合の良いセフレ。他人兄妹と3人で家賃を折半しながら暮らし、いつ故障してもおかしくないおんぼろ車に乗るという、惨めな日々を送っていた。そんなアニーの唯一の慰めにして理解者が、親友のリリアンだった。

ある日、アニーはリリアンから婚約した事を打ち明けられる。そして更に、アニーが友人を代表して、結婚式のメイド・オブ・オナー(花嫁介添人のリーダーとして、結婚式やシャワーを取り仕切る役)を任せられる事になった。アニーは自分をメイド・オブ・オナーに選んでくれた事を心から喜ぶ。婚約パーティの場で、リリアンはアニーに4人のブライズメイド(花嫁介添人)達を紹介する。ヘレン、メーガン、リタ、ベッカ、どれもクセのある女達だったが、なかでもヘレンはセレブで、その言動や立ち振舞いがアニーのコンプレックスを刺激する。ヘレンの夫はリリアンの花婿の上司である為に、ヘレンは事ある毎に、メイド・オブ・オナーのアニーを差し置いて、式の段取りの主導権を握ろうとし、アニーは敵対心を燃やしていく。パーティの帰り道、アニーは車の尾灯の故障で警察官ネイサンの警告を受ける。奇遇にも彼はアニーの店のケーキのファンだった為に、アニーが尾灯の修理を約束する事でお咎め無しとなった。

後日、アニー紹介のブラジル料理店で食事をした後、リリアンのウェディングドレスと、ブライズメイドのドレスの下見に店に赴く。しかし、ドレスの選択にはヘレンの意見が採用され、アニーの苛立ちは募る。店内で試着している途中で、あろうことか、ヘレン以外の全員に食中毒の症状が現れ、一同は散々な目に遭う。その夜、アニーは偶然ネイサンと再会し、失敗を慰められた事で、親交を深める。アニーは、式前にブライズメイド同士で開くバチェロッティパーティを、リリアンの親戚の屋敷がある湖畔で行う事をブライズメイド達に提案するが、ヘレンの根回しでベガスで行う事に決まる。ベガスに向かう機内で、アニーは酒に酔って暴れてしまい、結局一同は途中で強制退去させられ、パーティは中止になる。見かねたリリアンは、メイド・オブ・オナーをヘレンに変更する事をアニーに告げる。帰宅途中、傷心気味のアニーはネイサンをデートに誘い、一夜を共にする。翌朝、ネイサンは善かれと思い、アニーにケーキ店の熱意を取り戻させようと策を講じるが、アニーは逆に萎えて帰ってしまう。

その日、アニーは勤務する宝石店で客に当たってしまい、とうとう解雇される。更にアパートからも追い出される事になり、母の暮らす実家に渋々戻る。ヘレン特製のシャワーの招待状が届き、アニーが会場に赴くと、そこはヘレンが手配した贅の限りを尽くした豪邸だった。かつてアニーが提案したアイデアがふんだんに盛り込まれており、ヘレンによる見せつけの様な流用ぶりに、アニーは人目を憚らずキレてしまう。自暴自棄のアニーは、会場を荒らして台無しにした上、リリアンと大喧嘩した後、ひとり去っていく。帰り道、アニーは尾灯の故障が原因で事故を起こしてしまう。現場に到着したネイサンが修理していない事に呆れていると、そこへ助けを呼んだセフレ男がタイミング悪く来てしまう。ネイサンはアニーに失望して去り、アニーはセフレ男と決別する。

失意のどん底のアニーを、ブライズメイドで花婿の弟のメーガンが訪ね、叱咤激励する。触発されたアニーは、ネイサンの為に謝罪の意を込めてケーキを作るが、拒絶されてしまう。結婚式当日、参加を躊躇い、落ち込むアニーの元にヘレンが訪ねてくる。リリアンが行方を眩ましたという。アニーは冷たくあしらうネイサンに、なんとかして捜索を頼み込み、リリアンが実家に戻っている事が判明する。アニーが駆けつけ、話を聞くと、リリアンはヘレンに何もかも任せすぎた為に、家計がパンクしそうで参っている事を打ち明ける。リリアンはマリッジブルーに陥っており、式が失敗してしまう事を恐れていたのだった。アニーはリリアンを慰め、仲直りを果たすと、元気付けて式に送り出す。その夜、アニーはブライズメイドの1人として無事に大役を果たし、式は大盛況の内に終わる。式場を出たアニーをネイサンが迎え、2人もまた仲を取り戻すのだった。

 

日本の結婚事情についても全く知らないので、あれこれ比較する事はできないのだが、米国の結婚ではメインの式の前に、婚約パーティやブライダルシャワー、更にバチェロッティパーティなどがあるらしい。式を開くに当たって、花嫁の友人など親しい人間がブライズメイドに選ばれ、その中でもメイド・オブ・オナーというリーダーが、式の段取りなどを決める様だ。これが米国の結婚文化を代表しているのか、所得水準で変わったりしないのか、その辺は分からない。アラホーのダメ女アニーは元々ダメ人間では無かったのだが、挫折が続いて、人生に失望しており、それが更に彼女自身を悪い状況へと導いてしまう。親友リリアンの結婚を喜ぶも、ヘレンに対抗心を燃やす余り、いつも空回り。不貞腐れるアニーの前に現れるのが、優男の警官ネイサンだが、アニーは素直になれない。この痛々しいアニーが憎めない女なんだな。アニー役のクリスティン・ウィグのコメディエンヌぶりもさる事ながら、メーガン役のメリッサ・マッカーシーのムードメーカーぶりも良い。お下品な演出もあるが、そこは向こうのコメディらしくて痛快だった。

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